SSブログ

サバイバルゲームバーチャル初参加体験 中編 [サバゲ未経験・初心者向け]

 

前回までのあらすじ~

仕事の付き合いにより20年ぶりにサバゲをすることになった、
非実在サバゲ初心者おじさんこと横山さん(38)

同僚でほぼ同期のベテランゲーマー 佐藤さんと共に、
某サバゲフィールドの日曜定例会にやってきたのだ

前編は、フィールド入り、エントリー、パワーチェック、
そしてルール説明までの様子を紹介した

ここからはいよいよゲーム本編だ!

想定外に長くなったので3,4話構成で行くぞ!

 

AM 0955
・フィールドイン

_DSC0253_R.JPG
イメージ画像:フィールドインの様子

青いネットをくぐる人の流れに乗って、
黄色チームとなったおじさんと佐藤さんも
いよいよフィールドインだ

ネットの向こう側は射撃を行うためのエリアであり、
ここより先は、進入する前には必ずゴーグルが必要だ

ネットの向こう側に見える参加者の中には
銃にマガジンを刺し始める人も見える

おじさんと佐藤さんもゴーグルを着用し、いよいよフィールド内へ


今回のゲームは1ゲーム600発の制限がある

おじさんは多弾マガジン600発1本で参加、
佐藤さんは大量の82連ノーマルマガジンを持ち歩いている

7本のマガジンと、ハンドガン1丁分の弾で
ちょうど600連くらいになっているとのことだが、

弾切れへの焦燥は生きる実感、
マガジンチェンジの快楽は絶頂そのものであるともいう

見るからに重そうな装備といい、
「なんだそりゃ!ドMだね!」と笑う半面、

ちょっとイイナ と思うおじさんであった



このフィールドは概ね長方形の作りになっていて、
全体的に市街地仕立ての作りになっている

木造の建物がいくつも並んでいるほか、
ホンモノの廃車や木のバリケード、ドラム缶が並び、
なかなか雰囲気がある

砂地かと思っていた床はほとんどBB弾の山であり、
砂というよりは平らな土の地面であったことに気付く

つまり、半端な靴で無茶な動きをした場合、
かなりの確率でコケることになる


スタート地点同士は150m近く離れているとのことが、
実際に立ってみると対岸のネットとの距離は
言われたほど離れているようには見えない

スタート地点は開けた位置にあり、
正面から今にも弾が飛んできそうな気がした


スタート地点に並んだ約60名の黄色チームゲーマー

改めて見渡してみると、こんなに銃があったのか・・・
と思わざるを得ない

それは種類という意味でもあるし、
全員がいざ銃を持ち出してみると、純粋に数が多い

群衆の中心には旗のついたポールがあり、
おじさんの腹くらいの高さにボタンのついた箱が設置されている

今回のルールは『フラッグ戦』

アレがフラッグであり、防衛目標である

ボタンを押すと大きなクラクション音が鳴りゲームは終了となる

制限時間15分以内に
相手のフラッグまで戦力を到達させ、誰かがボタンを押すこと

それがこのゲームの目的である




おじさんと佐藤さんもマガジンを挿入

高台の観戦台に主催者が立った いよいよスタートだ







AM1000
・ゲームスタート

《では間もなくスタートコールを掛けます》

フィールド内にはスピーカーが設置されており、
主催のアナウンスが聞こえるようになっている

《赤チームさん準備は良いですか?》

とのアナウンスに、対岸から群集の吼える声が上がる

向こうはやる気だ!


アナウンスにより、黄色チームにも同じ問いかけ

周囲は赤チームに負けじと大きな声で吼える!
佐藤さんも拳を掲げて吼える!

おじさんが えっ えっ となっているうちに
周囲は元の熱量に! 

ノリ切れない!


「なんか作戦とかないの?」と佐藤さんに問うも、
『適当!』との返答

どうしよう


オロオロしてるうちにカウントダウンが始まった

《3・・・2・・・1・・・スタァート!!》



_DSC0149.jpg

数十人がBB弾の大地を蹴って一斉に走り始めた
スタートコールに合わせて声をあげた人も結構いた

佐藤さんとおじさんのほか、
人数の半分くらいはその場からゆるやかに動き出す

意外とのんびりしているのだと思った

決められた作戦通りにやっていた昔より遥かに自由だ

佐藤さんの提案により、二人は
とりあえずこのフィールド、この戦況がどんなものか把握するために
後方から前線に向け、徐々に歩いていくことにした


ゆるやかに歩き始めたグループの中には、
既に前に向けて銃を構えている人もいるが、

アレで撃っても前線までは到底届かないし
味方の主力をやっつけてしまうかもしれないと佐藤さんは言う

しかし、この平坦なフィールドでは
スタート直後から相手の動きは丸見えであり、
それは相手も同じであるから、
こちらに銃を向けている人もいるように見える

おじさんも遠くに見える動く相手に向かって
すぐにでも銃を向けたい気持ちでいっぱいであった


最初からダッシュをしたグループは既に交戦を始めており、
電動ガンの連続的な駆動音が遠くから近くから、
フィールド中に響き渡っている

釣られるようにして射撃を始めるグループもいたが、
ここはほとんど最後方

ここで佐藤さんからのインストラクション

『自分や周囲に向かって弾が飛んできていない場合は
 明らかに安全だし、射程外なので撃っても意味がない』

弾が飛んでこないほど
前線から離れたエリアを「最後方」とするなら、
これはその判別方法とも言え、
そういったエリアは歩いて通ることすらできるという

周囲の状況を把握する上では遠くの相手の動きもそうだが、
まずは落ち着いて近場の生存状況や
周囲の弾着を見るのがわかりやすいという

平坦かつ見通しが良く、
そして縦長の地形を持つ今回のフィールドでは、
相手の側面を取るなどして一方的に倒せる状況はなかなかない

戦況が推移し、
どちらかの人数が崩れるなどして混戦にならないうちは、
ほぼ確実に正面同士の撃ち合いとなる

現在のように後手に回る展開を選んだ場合は特に、
こちらへの弾着の把握を
序盤の索敵における重要な指標とすることができるのだ


自分に向かって弾が飛んできたら
その時点でおしまいなのでは? とおじさんは思ったが、

ここには山ほどバリケードがある

バリケードを使って身を隠していれば
少なくとも正面に対しては安全を確保した状態で
周囲への弾道をチェックすることができる

そして先述の通り、縦長の地形の中で、
さらに序盤となれば、この後方エリアにおいて
側面を取られる心配はない

そして、この開けたフィールドでは交戦距離が長くなりやすく、
仮に自分が顔を出しているときに遠くの相手が発射を始めても、
射程ギリギリの場合弾が届くまで1秒以上の猶予があるので
すぐ隠れることもできるという

(ただし隠れ方と体の出し方にはコツがあるらしい)

まぁとにかく、落ち着いた行動が必要であり、
それさえあれば割とフィールドは歩けたものであるらしい


『黄色チーム前出まーす 前通りまーす』

との佐藤さんの味方への声掛けと前進にあわせ、
おじさんは木造の小屋と小屋の間の道を小走りで進む

この声掛けの有無で生存率はかなり変わるという

そして小屋の後ろにつくたび、
銃を持ち上げる前にまずは周囲を確認、
そして弾着や交戦を確認できなければ、こちらの銃の出る幕はない

最初のうちはこの繰り返しで前に行くことにより、
少なくとも味方をやっつけることなく
安全に最前線に接近することが出来る


その方法で前進すること30m、
いよいよ正面と交戦中の人の群れに入り始める

おじさんはこれ以上前にいったら
すぐにでもやられそうな予感でいっぱいである

先ほどシューティングレンジでした射程の距離感把握と、
この場でのインストラクションがなければ
すぐにでも撃ち始めていたかもしれない


味方を辿るようにして進むこと50m

おじさんは結構前まで来たつもりでいるが、
考えてみれば、本気で走れば
10秒もせずにここまで辿り着くことができるのだ

_DSC0294_R.jpg

木造の小屋の後ろ、周囲には多くの味方がいるが、
ヒットを受けて退場する人も出ているようだ

次瞬、おじさんたちが取り付いている小屋にフルオートの着弾! 

木造の壁が瞬間的にゲリラ豪雨か雹に晒されたかのような
激しい着弾音を立てる!


ああ、20年前と同じ、押しつぶされそうな気持ちだったが、
早く応戦したくてたまらないスイッチが既に入っている

『40mくらい正面のハウスに数名入りました!』

との味方からの声が掛かる
向こうも徐々に前線に戦力が集中してきているとのことだ

周囲の味方も激しい射撃を行っている

佐藤さんも銃を撃ち始めた!


や やるしかねぇ・・・!


相手はどこだ 


自分は今小屋の壁面の端まで近づいている

足元のボーダーは生と死の狭間といってもいい


おじさんは市街戦は完全に初めてだ

小屋の壁面に背中をつけ、
首は相手のいるであろう方向へせりだし気味、
フェイスマスクの中は興奮状態のおじさんの水分で飽和寸前だ! 

アクション映画の様相!

気分は既に・・・!


飛び出した! 


おじさんは壁に付けていた背中をひっくり返すように
バリケードから露出!

『アッ横山さんッ・・・それじゃ・・・』

佐藤さんの声が何を意味するのかわからないまま
銃を構えながらすかさず索敵を始め、

・・・そして相手ゲーマーを発見!するも、一人や二人ではない

・・・の前に、正面から既に迫る・・・白いBB弾の群れ!

おじさんには時間がスローモーションに感じられた


銃を下げ、


ああ 白いBB弾の群れ


体をどちらの方向へやれば



ああもう



「ウッッッ・・・・」

とにかくあんまり痛くは無いが・・・フェイスガード、腕、体、銃、

「ヒット!!・・・ヒット!!・・・ウウッ」

自分が何発浴びているのかわからないが、
とにかくよくわからないが、ヒットコールだ!

佐藤さんが何かを謝ってるが、
おじさんも何が起こったのかいまいち理解できないまま、
とにかく謝罪に平謝りを被せながら、猫背気味に前線を離れる

この際銃を両手で保持し、上に掲げる形で離脱するのが
昔からの定番だ

キツければ銃からマガジンを抜き、
抜いたマガジンを頭上に掲げて歩けば
同じく戦闘不能をアピールできる 

白い布を白旗に見立てて振るなりして
「デッドマーカー」として使うのもいい

ここは最前線、後ろのほうで銃を撃つ人もいるので、
そういう人に配慮して撃たれないように
大きな身振り手振りをしつつ、声を掛けながら戻ろう

(壁面からいきなり体を出すと最悪ビックリして撃つ人が出るので、
 バリケの陰などからは、先に手の平を露出させて振ったりしつつ
 やられた自分の存在を知らせていくといい)


おじさんは昔もやられっぱなしだったので、
この当たりはよく覚えている

つい先ほどくぐったフィールド出入り口に近づくと、
先にやられたゲーマーさんが、
その足元に水の入ったバケツに向け銃を発射、

銃本体に残った弾をクリアしていた


おじさんもそれにならい、マガジンが刺さっていないことを確認、
バケツの水面にAKを向けてトリガーを引き、激発させる

今回は空撃ちだったが、これは重要な作業なのだ


ゲートから出てフェイスガードを取ると、
思ったより水滴が落ちた

同時に

(瞬殺・・・しかも、一発も撃っていない・・・

という事実と、多少の無力感が襲うも、

まぁ最初の一戦だし・・・ 
見てるとあまり勝敗とか活躍とかが問われないから気が楽だナ・・・

という気持ちもまたあったのでおじさんは負けなかった

フィールド入り口に近くには高台の観戦台があり、
赤黄色問わずやられた人や主催者が
そこでゲームの行く末を見守っている

観戦台は胸の高さ辺りにネットがくるため、
フィールドに対して顔が露出する

故にゴーグルの着用が義務付けられていた


おじさんは手元の
水滴だらけのフェイスガードをチラ見し、席に戻った


水分補給しつつ、青いネット越しに戦況をしばらく見守るうち、
やられた佐藤さんが小走りで帰ってきた

『相手が見えたから抑えきれなかったよ!
 ほったらかしにしてごめんね!』 

とのことだったが、
おじさんも何も聞かずに飛び出したことを謝るのだった

佐藤さんはおじさんがやられた後、
交戦中に「強敵」に遭遇、なんとか数分粘るもやられたらしい

上手い下手がどこで決まるのか、
未だにおじさんにはその決定的な点がいまいちわからなかったが、
とにかくやらなきゃ上手くならないことは確かか

遠くでフラッグホーンが鳴り、
赤チームが勝利したとのアナウンスが入った


既にセーフティで待機している赤チームの「オッ」という反応
片や、黄色チームの面々も談笑しつつ、「あ~・・」という反応

慣れたゲーマーも、おじさん含めた初心者も、
勝敗があまり重要ではないと知りつつも、
このときは割とハッキリと感覚を共有するのだ


無念だが、今回はとにかく最前線まで行けた

意外と多いとされる味方撃ちも今のところしていない


少しずついろいろ覚えて、
力になれるようにしようと意気込むおじさんであった

サバイバルゲーマーは何度でも蘇ることができるのだ



つづく
nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。