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装備品紹介2: ベトナム戦争期の米陸軍装備 パーツ編1「M1(M2)ヘルメット」について [装備]

 

前回までのあらすじ~
熱と湿気がナム地獄のアトモスフィアを呼び寄せた


今回からはパーツごとに紹介する
まるで装備を一つずつ買い集めるようにな

ナム装備ってのは、
基本的なパーツによって組みあがった直後は
拍子抜けするほど整然としてるが、

「それっぽさ」を出すためにパーツを追加すれば追加するほど
どんどん乱雑になるのが面白いところだ



 


・装備品紹介2:
-ベトナム戦争期の米陸軍装備
 ・基本パーツ編1


よし、パーツごとに細部を当たっていくぞ

なにぶん手持ちのパーツが多いんでどうしたもんか迷ったが、
最も基本的なアイテムくらいは詳細にしていこう

これがあれば、とりあえず基本フレームは完成、
というラインナップだ

これからしばらくのお品書きとしては

・M1(M2)ヘルメット
・ジャングルファティーグ(戦闘服)

・M16A1

・M1956ハーネス
・ジャングルブーツ

といった感じだ

基本中の基本フレームといった感じで、
これだけでも一応完成と言っていいっちゃいいが、
ハッキリ言ってあまり「ナムっぽくない」。

「ナムっぽさ」を前面に押し出していくならば、
本当はこの状態からもっと盛りたいところだが、

それに必要なバックパックやバッグ類、
小物類はまた次の機会にしよう

今日は例によって頭からいくぞ





・M1(M2)ヘルメット

_DSC0274_R.JPG
第二次大戦中とほとんど変わらないヘルメットだ

大戦中に採用されてから、
80年代後半にPASGT(M88)ヘルメットに変わるまでの間、
40年以上に渡ってずっとこのヘルメットが運用されていた

なかなかの重量があるが、
実は1.3kg程度と、言われてるほど重くはない (重い)

ファイバーの中帽(ヘルメットライナー)に
鉄の外帽(シェル)を被せる2重構造になっている

PASGT(M88)ヘルメットと同様、
爆発の破片などから頭を守るためのものなので、
少なくともライフル弾に対する耐性はない

が、この2重構造により、
浅い角度で銃弾が当たったとき、最高に運がよければ、
中帽と外帽の間を通って弾が抜けてくれることがあるらしい

(まぁ原則一撃で死んじゃう俺らには関係ないけどな)


ベトナム戦争時の陸軍においては
外帽の上に鉄帽覆い(ヘルメットカバー)を被せ
ヘルメットバンドで留めている

覆いはミッチェルパターンという、
独特なわざとらしい葉っぱの迷彩を使用しており、とても趣深く、

さらに当時の米兵の嗜みだったのか、
或いは判別のために書いていたのか、

rakugaki.jpg

ヘルメットカバーには落書きされていることも多く、

_DSC0275.jpg

俺のヘルメットには手に入れた時点で誰かの名前のほか、
前面に十字架が書いてあったので非常に気に入っている

(もちろん戦後書かれた可能性もある・・
 一応歴史的価値があるアイテムなので
 新たに落書きするのは個人的に気が進まない)

_DSC0277_R.JPG

また、カバーは買ったときから破れているが、
俺にとってはむしろご褒美だった


13.jpg
また、ヘルメットバンドにいろいろ挟むのも米兵の嗜みだ

挟むものには
タバコ、マッチ、ジッポ、トランプ、銃弾(ベルトリンク)、
プレイメイツ(エロいおねえさん)のピンナップ、
バグジュース(虫除けの薬剤)、果ては歯ブラシなどなど、
いろいろある


44VB.jpg
落書きの習慣とあいまって、このヘルメットを
ベトナム装備の中でも特に象徴的な装備品にしている


tumblr_m1tenyRVy11rsmn5yo1_1280.jpg
自由すぎる (さすがにおふざけじゃないだろうか)

ヘルメットバンドに固定した小物は結構脱落する

サバゲで使う人も多いと思うので、
失くしたら困るものは
ゲームが始まる前に外しておくことをオススメする

米兵さんたちはどうしてたんだろうと思ってたんだが、
多分どうもしてない。



その他ラフっぽい一面としては、
チンストラップ(アゴ紐)を全然使ってない点が挙げられる

025.jpg
多くの兵士はこんな風にして、
ヘルメットの後ろに回して固定したり緩めたりしている

これは爆風で首が折れるからだとか、
白兵戦になったらヘルメットを掴んで首を絞められるからだとか、
そういう理由で忌避されていたらしい

(実際はこの頃のストラップは7kg程度の力がかかると
 勝手に外れるように出来てるのでそういうことはないとされる)


軍隊である以上、こんなようなことが
全軍で許されていたなんてことは恐らくないはずだが、

(69年辺りでもヘルメットカバーを
 キレイなまま使ってる写真も大量に出てくる)

画像を見る限り、少なくとも現場によっては
ナァナァにまかり通ってしまっており、

中隊くらいの単位では、現場や指揮者によってだが、
指揮能力が相当緩んでいた現状が垣間見える



ちなみに、陸軍と海兵隊では装備に結構な違いがあるが、
海兵隊ではヘルメットバンドが支給されなかったため、

nam2.jpg
タイヤチューブを細く切って
ヘルメットバンドの代わりとしていたらしい

ワイルドでカッコイイぜ!

(海兵隊装備は陸軍と内容がだいぶ違うので、
 同時進行させようとすると本当に大変なことになるぞ)


また、日本ではベトナム型のM1ヘルメットのことを
何故かM2ヘルメットと呼ぶことがある 

由来はわからないが、日本の装備品界隈では
そっちの方が浸透しているくらいなので、
一応覚えておいて損はない




―――


このままジャングルファティーグも紹介しようと思ったが、

お盆休みってのはいろいろあるもんで、
とりあえず今回はこの辺にしておこう



つづく
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